エンタメ通訳日記 2

(株)ミーム・コミュニケーションズの通訳チームが日々奮闘! エンタティメント業界の通訳・翻訳の雑記帳です。

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なぜ、人は寄付するのでしょうか

昨年の九月に、FacebookのオーナーであるMark Zuckerbergが1臆ドルをNJ州の公立学校に寄付するというニュースが出たとき、メディアはいろいろなことを書き立てました。映画「ソーシャル・ネットワーク」の中に描かれた、自らのバッド・イメージを払拭するための売名行為なのではないかとか、その手のことです。
NJ州知事は「マークは本当は匿名で寄付したいと言ったが、僕らがお願いだから匿名はやめてくれと頼み込んで名前を出してもらった」とコメントしました。
このコメントを信じた人は、ほぼ皆無でしたが

その約3ヶ月後、Mark Zuckerbergは、米著名投資家ウォーレン・バフェットと、マイクロソフト創始者のビル・ゲイツが立ち上げた社会貢献運動、「ギビング・プレッジ」に同意し、署名をしました。

(「ギビング・プレッジ」とは何なのかを説明する日本語の記事の多くで、campaignを「キャンペーン」と訳しているものが多く見られました。私はこれは「運動」と訳すべきだと思います。社会貢献キャンペーン、ではなく、社会貢献運動、ですね)

「ギビング・プレッジ」は、ビリオネアを対象として呼びかけている社会貢献運動で、生存中、あるいは死後に、自分の資産の半分以上を自分の選んだ社会貢献活動のために寄付するということを公に「宣言」する、という運動です。公言するだけですから、拘束力はありません。今、資産の半分以上を寄付をするというものでもありません。
この運動の意味は、オフィシャルHPにこう書いてあります。
The goal is to talk about giving in an open way and create an atmosphere that can draw more people into philanthropy.
寄付行為についてオープンな場で語り合うことによって、より多くの人が慈善活動に参加してくれるような雰囲気を作って行くことが目的なんです、と。
なーんだ、じゃあ寄付しないんじゃん! と思うのは間違いのようです。きっと、この富豪たちは、金額こそわかりませんが、どっちみち、あげちゃうんです。ぽん、と
どっちみちしなきゃならない「寄付」という行為に関して、「公言」するというワンステップを踏んでそれにスポットを当て、それを広く一般の人々が「寄付」とか「社会貢献」とかについて考えるきっかけとしてしまおう、というわけです。だから、運動なんです。
一人の富豪が寄付する額より、この運動によってインスパイアされた庶民が寄付したり、ボランティアしたりする効果のほうが大きいかもしれません。

さて、なぜ人はあげちゃうんでしょうか。一生懸命働いたお金とか、大切な時間とか、モノとか。

「なぜ、人はボランティアするのか」という理由を、いろんな人から英語、日本語の両方で聞き取ってみると、その理由は10人10色で、これというルール、法則はないように思います。
しかし、みんなに共通していることは、どうやら「やってよかった」と、みんなが思っているようだということです。あげたものより、得たもののほうが大きいと、口を揃えます。
これじゃあ、私の大好きなお話し「ないたあかおに 」の青鬼くんの生き様みたいじゃありませんかねえ。

GWを利用して、東北にボランティアに行きたい人がいっぱいいると、ニュースでやっていました。
みんなが気持ちよく助け合えるGWでありますように。


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(1965/12)
浜田 廣介

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作者の浜田廣介は高野山の恵喜童子像を見て (恵喜童子:知恵をめぐらし、その知恵を人に与えて喜びとする童子) 心を引かれ、この物語を書いたそうです。日本人に生まれ、この本に出会えて本当に良かったと思っています。

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